新しいGoogle翻訳は日本語からドイツ語に翻訳が出来る(場合がある)

いかづちSqueak

2016年11月17日 00:17

Google翻訳がニューラルネットワークを使用した新しい翻訳システムを導入したというのでちょっとしたテストをしてみた。これがとても興味深い結果だった。
なんと新しいGoogle翻訳は日本語からドイツ語に翻訳が出来るのだ。
今までも出来ていたって?
そうではない。今まで、中・韓・英以外言語と日本語との間の機械翻訳は「日↔英」と「英↔X」の2段階の翻訳であった。
Google翻訳だけでなく、ExciteもYahooもInfoseekもそうだった。おそらく今まで実用的な翻訳機は存在していなかったと思う。
そのぼやきと、同綴異義語を使ったテスト方法については2年ほど前にブログに書いたので読んでもらいたい。→Yahoo翻訳が残念だ ~ついでに機械翻訳考~

それが今回同綴異義語テストを試してみると、日本語からドイツ語への直接翻訳が出来ることもあるという結果が出た。
まず英訳して同一の文章に翻訳されることを確認。

続いてドイツ語に翻訳してみると、以下の通り。

蝙蝠/バットを正しく翻訳できている。これは間に英語を挟んでいてはまず不可能なので、直接翻訳していることを強く示唆する。
一方で、鱗/秤と軽い/光は訳し分けられず、お辞儀/弓に至っては真逆に訳している(Bogen: 弓、Verbeugung:お辞儀)。これは非常に興味深い。
この誤訳は間に英語が介在していない限りありえない誤訳である。それでいて英語に訳してしまっては失われる違いを残している。
中で何が起こっているのだろう。日本語からドイツ語へ直接通じるネットワークもあり、途中に英語を介して通じるネットワークもあるといったところだろうか。
最近のWebサービスは日を追うごとに変化していってしまうのでこの不思議な状態になっている期間も長くないだろう。今のうちに色々試してみると面白いと思う。

なおドイツ語で試したが他の言語でも同様だと思う。単にドイツ語が英語以外の欧米語の中で一番私が理解しやすい気がするからテスト対象に選んだだけである。

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